前回は歯周病とはどんな病気か、どんな治療があるのかを見てきました。
しかし、歯周病が悪化してしまい、抜かずにできる治療が不可能と診断された場合、歯を抜くことを躊躇してしまう方もいらっしゃると思います。
私の場合は歯がグラグラしていないため、歯を抜く必要を感じませんでした。
歯科医院から治療方法についてどう進めていくか聞かれた際に「様子を見たい」と返事をし、半年ごとの定期健診を続けています。
最初のころはたまに歯茎が腫れることがありましたが、今のケアにしてからは腫れることが無くなり、症状が抑えられていると感じています。
今回は、抜くタイミングまでできるだけ歯を長持ちさせるためにできることについて考えたいと思います。
目次
歯周病で歯は抜くしかないのか?抜かないリスクとは
歯周病の進行が軽度であれば、歯を抜かずにできる治療も可能です。
しかし、歯周病が進行して重度となってしまうと、歯を抜かなければならない状況になってしまいます。
その場合、どのタイミングで歯を抜くのか見極めが必要になります。
患者の立場としては、できるだけ自分の歯を長持ちさせることを希望しているはずだと思います。
しかし場合によっては歯周病菌に感染した歯を無理して残すことにより、他の歯にも悪い影響を及ぼし、他の歯も失うリスクが高まってしまう可能性もあります。
更には全身に悪影響を及ぼす可能性もあります。
抜歯すべき歯を無理に残すことで他の健康な歯の寿命まで縮めてしまうような場合は、抜いてあげなければならないのです。
歯を抜かないことのリスクもあるということを知っておきましょう。
歯周病のセルフケアはどうやるの?
歯周病と診断されたら、まずは歯科医院へ行き、歯石を取り除いてもらうことが大切です。
そして、定期検診を受け、定期的に歯垢や歯石を除去していく必要があります。
最初は1か月ごと、治療が進むと3か月、6か月ごと、というように検診を受けていきます。
更に自宅で毎日ケアする必要もあります。
大切なのは歯周病の原因となる歯垢をいかに除去するかです。
毎日の歯磨きの仕方を変えるだけでも症状が改善していきます。
しっかり歯周病のセルフケアを実践していきましょう。
歯ブラシ
歯ブラシは柔らかめのものを使います。
これは、歯茎が腫れている場合に出血しないようにするためでもあります。
そして、歯と歯茎の境目を丁寧に磨いていきます。
これは歯垢を取り除くという目的があります。
歯ブラシの毛先が歯周ポケットに入るように磨きます。
歯間ブラシ
歯間ブラシで歯と歯の隙間の歯垢を落とします。
歯茎を傷つけないよう気を付けて隙間に挿入していきましょう。
デンタルフロス
歯と歯の間に糸を通して歯垢を取り除いていきます。
斜めにスライドして前後に動かします。
歯周病が改善したケア方法と体験談をご紹介
ここで私が毎日3回行っているケアについてご説明します。
試行錯誤の末、最近は症状も無く安定してきたと思っています。
ポイントはいかにして歯垢を除去するかという点です。
また、歯科医院での初期治療は済んでいることが前提となります。
歯茎が腫れている場合は無理をせず、まずは歯科医院へ行った方が良いです。
以下は歯科医院で定期健診を受けながら、自宅でも毎日行うケアの方法となります。
歯間ブラシで歯に詰まった汚れを落とす
まずは歯間ブラシを使って歯と歯の隙間の根本に詰まった汚れを落とします。
ここが詰まっていると、歯周ポケット周りの掃除ができません。
歯周病が発覚する前のころは歯の隙間が狭く、歯間ブラシが通りませんでしたが、歯周病の治療で歯石を取り除いた結果、歯茎が下がり隙間だらけになったため、歯間ブラシも余裕で通るようになりました。(いいことなのか悪いことなのか・・・)
洗口液で口内のネバネバを取る
洗口液(マウスウォッシュ)で口の中のネバネバをきれいにします。
私は、「薬用リステリン ターターコントロール」を使用しています。
これを使うようになる前は、歯科衛生士の方に検診のたびに「歯石が付きやすい」と毎回言われていましたが、使うようになってからは「歯石が付きにくくなった」と言われるようになりました。
もしかしたら効果があったのかもしれません。
確かに口の中のネバネバはきれいになる気がします。
「歯石を予防する」というパッケージは伊達ではないのかも。
もちろん、他のものでも効果のありそうなもので良いと思います。
毛先の細い歯ブラシで歯周ポケットを掃除する
洗口液を口に含んだ状態で、歯周ポケットを掃除します。
毛先の細い歯ブラシを使い、なるべく歯周ポケットに毛先を入れるようにして1本ずつこまめに磨いていきます。
私は歯磨き粉は使用していません。
歯磨き粉を使用しない方が歯ブラシがきちんと狙った箇所を磨いているかわかる気がするからです。
この辺りは人それぞれなので、歯磨き粉を使用しても良いと思います。
毛先の硬い歯ブラシで歯の表面を磨く
歯周ポケット周りを掃除したら、今度は毛先の硬い歯ブラシで歯の表面の掃除をします。
毛先の細い柔らかい歯ブラシでは落ちない汚れを落とします。
メインは歯周ポケット周りの掃除になるので、こちらは念のためくらいで良いのかなと思っています。
歯の表面のザラザラが減れば良いと思っています。
毛先の硬い歯ブラシで磨きすぎると、歯の表面のエナメル質を傷つけてしまうということもありますので、やりすぎには気を付けましょう。
デンタルフロスで歯と歯の隙間の汚れを落とす
デンタルフロスの糸を歯と歯の間に当て、歯茎を傷つけないように気をつけながら入れていきます。
そして、糸を歯の側面に当て、上下に動かして歯垢を落としていきます。
歯周病なりたてのころは歯の隙間に入らず、すぐに糸が切れてしまっていたためデンタルフロスは諦めていました。
そのころは年に1~2回程度、歯茎が腫れることがありました。
歯科医院で「歯間ブラシよりフロスの方がいい」と言われたため、いろいろ試してなんとか全ての歯の間に入るようになりました。
そして、デンタルフロスを使うようになってからは歯茎が腫れることが無くなりました。
なので、デンタルフロスは必須なのかなと感じています。
洗口液で口内をきれいにする
最後に洗口液で口の中をきれいにして終了です。
汚れが落ちたあとなので1回目に届かなかった箇所にも届くかもしれませんね。
洗口液の殺菌効果は期待できないという話もありますが、目的はネバネバを取ることなので、ネバネバ感が無くなれば良いと思っています。
以上が私が毎日の食後に行っているケアです。
この方法を毎日行うようになってから、ここ数年は歯茎が腫れたりムズムズしたりすることもなく安定しています。
まとめ
基本的には歯科医院の指示に従うことが重要だと思います。
そして定期健診で状態を確認することが大事です。
そのうえで自宅でも毎日ケアしていくことになります。
もし歯科医院で、すぐに歯を抜かなければならないと言われたら、やはり抜くしかないのかなと思います。
また、もし歯がグラグラしていたら、迷わず抜歯してインプラントなどの治療を受けた方が良いと思います。
私の場合は歯も特にグラグラせず、治療方法も判断を委ねられていたので、様子を見たいというように返事をしました。
そのような場合に上記のようなケアを毎日していくと、症状の進行を抑えられると思います。
私は今の状況をできるだけ長く続けたいなと思っています。
歯周病と診断され、歯を抜くことをためらっている方の役に立てれば幸いです。
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