老化のカギを握るテロメア 伸ばすためにすべきこととは

エイジング対策

テロメアという名前、最近耳にする機会が増えたのではないでしょうか。
動物の身体にあるほとんどの細胞は分裂できる回数に限界があります。この分裂の寿命を決める要因として、テロメアが注目されています。
テロメアは細胞の染色体の末端のことで、その長さにより寿命が決まると言われています。
細胞が分裂するたびにテロメアは短くなります。ある長さまで分裂すると最終的に分裂をやめてしまい、これが細胞の老化になります。

そのテロメアを、自宅でも簡単にできる方法で伸ばせることがわかってきました。
今回は、生命の回数券とも言われるテロメアを減らさない生活習慣についてご紹介します。

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目次

老化のカギを握るテロメアとは

テロメアは健康で長生きするための重要な要素です。
病気にかからず、元気に活動し続けられる期間に、テロメアが関わっているのです。

テロメアは、染色体を保護して染色体同士がくっつかないようにすることが役割です。
細胞が分裂するたびにテロメアは短くなり、そして分裂できなくなります。
赤ん坊のテロメアは長く、老人のテロメアは短いと言います。
そのため、「生命の回数券」と呼ばれたりします。

テロメアの長さは血液中の白血球やリンパ球で調べられます。
長さは年齢に比例しますが、年齢が同じでもテロメアの長さが同じではないようです。
そのため、細胞の老化はテロメア以外の要因もあり、テロメアの長さだけでは決まりません。

とは言え、テロメアが短いというのは細胞の老化が進んでいる可能性はあります。
テロメアが短いと、
・動脈硬化が進んでいることが多い
・がんになりやすい
・心疾患、脳血管疾患のリスクが高い
・脳の海馬が委縮し、認知症のリスクが高い
という報告もあるようです。

テロメアが減り方が早い原因

アメリカの研究により、心理的なストレスがテロメアの減少を早めることがわかりました。
特に悲観的なタイプ、心配性な人はストレスに反応しやすいため、若くてもテロメアが短いことがわかったのです。

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テロメアは伸ばせるのか

テロメアは細胞分裂するたびに短くなり元に戻らないと言われてきました。
しかし、ノーベル賞を受賞したブラックバーン博士たちにより発見されたテロメラーゼという酵素がその常識を覆しました。

テロメアを伸ばす酵素「テロメラーゼ」があると、細胞が分裂してもテロメアは減らないということです。

テロメアを伸ばす方法とは

生活習慣を改善することでテロメラーゼが活性化し、テロメア寿命を延ばすことができるようです。

運動

運動などの生活習慣によってテロメアが伸びることが分かってきました。
若いころから運動習慣のある人たちの方が、運動習慣のない人たちより、テロメラーゼの活性が高くテロメアも長かったという報告もあります。

ジョギングなどの軽めの有酸素運動を週3回程度続けると良いようです。

食事

野菜や豆類などを中心とした食事が良いと言われています。
また、野菜に加えて魚や海藻なども良いようです。
和食もおすすめです。

睡眠

毎日5~6時間しか眠っていない高齢者より、7時間以上睡眠をとっている高齢者の方がテロメアが長かったという報告があります。
7時間以上の睡眠が良いようです。

瞑想

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の実験で、瞑想によりテロメラーゼを増やすことができることがわかりました。
40歳以上の女性たちを対象に、瞑想を毎日12分、これを2か月間続けてもらった結果、テロメラーゼが平均で43%も増加したとのことです。
瞑想により交感神経と副交感神経のバランスが整えられ、テロメアにも良い影響があるとされています。

愛情

カリフォルニア大学予防医学研究所のディーン・オーニッシュ所長によると、愛情は大切ということです。孤独で気分が沈んでいる人は、
・テロメアが短い
・3倍以上病気になりやすい
・早死にする傾向がある
とのことです。

また、がん患者のグループに以下を行ってもらったところ、テロメアが伸びたそうです。
・瞑想
・1日30分のウォーキングを週に6日行う
・野菜や豆類が中心の食事を摂る
・週1回カウンセリングで人間関係の大切さを認識

まとめ

テロメアは健康で長生きするために重要です。

しかし、テロメアの長さだけで寿命が完全に決まるわけではないので、その点は注意が必要です。
テロメアが短いけど長生き、という人もいるかもしれません。
不健康の原因はたくさんあり、テロメアもその中の1つだということです。

テロメアは伸ばすことができます。
運動に食事、そして人との関わり、愛情が大事です。
これらは昔から大事と言われているものですよね。

テロメアを伸ばす意味でも、生活習慣と人間関係は良くしていきたいですね。

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